なんで動きが激しいと画質が下がる?動画の仕組みを知ろう

フレームって何?

動画の映像部分は基本パラパラ漫画と同じ仕組みです。

 

例えば上のようなアニメーションの場合、4枚の画像を切り替えてアニメーションにしています。動画も基本一緒です。
この1枚の絵をフレームやコマと呼びます。
1秒間に30フレームを使っているのであればfps30、60フレームであればfps60となります。(fps = frame per second)
fpsが上がれば動画は滑らかに動くようになります。

画面描画の処理と見え方は違うんです

動きがあるなしに関係なく画面全部を書き換えるのであれば、静止画であろうと画面全体が動くゲームであろうと画質は一緒です。
でも実際には画像の差分だけを書き換えているために動きが少ない方が書き換える部分が少ない=情報量が少ないという理由で高画質になります。

 

XSplitやNLEの動画圧縮の技術として共通部分がある場合は前の画像を使うというものがあります(実際はいろいろ難しいんですが、イメージ的にはあっているはず…)。このアニメーションの場合「頭と体」は動いていないので実際に書き換えるのは「手と足」の部分になります。
ではずっと差分だけ書き換えているのか?というとそうではありません、一定間隔で画面全体を書き換えるフレームが挿入されます。その一定間隔をどのくらいにするかなどの高度な設定をするのがプリセットと呼ばれるものです。

例えば、顔出し雑談放送のように背景はほとんど動かないような放送は画質が下がりにくく、レースゲーム等の画面全体が動くような放送は画質が下がりやすくなります。

画質が下がりやすい映像

画質テストとしてよく使われる動画で画質が下がりやすいもの。

ものすごい有名な動画「千本桜」ですが、桜吹雪等のシーンが画質が下がりやすいです。動画を作成してNLE等でキャプチャーして放送画面を見てみると元の動画と放送画面の動画の画質の差が確認できるはずです。

画質テスト動画として有名なマリオカート レインボーロードの動画。これも画面全体が動く上に、カラフルな色がさらに追い打ちをかけて・・・。

これまた虹色が厳しい動画。初音ミク -Project DIVA-の動画。

どういったものが画質が下がるのか?

まとめると、「画面全体が早く動く映像」「細かいもの(雪等)が画面全体に動く映像」「明るい色が点滅等ちかちかする映像」などが画質が下がりやすいです。
画質を維持するためには、配信の解像度を下げたりFPSを下げたりといった配信ツール(NLEやXSplit)の設定を変える方法や、配信画面内で映像を縮めたり、画面を暗くすると画質が下がるのはある程度は抑えることができます。
これらの設定をした上で、さらに画質を向上を目指すのであればプリセットをいじったりする必要があります。
いきなりプリセットを変更する人も結構いますが、まずは配信ツールの設定を見直した方が効果的な場合があります。

※ ここに記載されている情報は全てが正しいとは限りません。
またニコニコ生放送の仕様変更、パソコンの性能によって記載と異なる場合があります。( 2013/08/13 )